子供へお小遣いをあげる条件をお手伝い制にするか悩んでいる方へ知ってもらいたいことがあります。
お小遣いをお手伝い制にするのはよくないです。
なぜなら、お小遣いを貰うためだけにお手伝いをするようになってしまうからです。
お小遣いのあげ方に悩んでいるあなたへ、お手伝い制にするのがよくない理由とデメリットをお伝えします。
また、ファイナンシャルプランナー2級の管理人(マック)が理想的なお小遣いのあげ方を教えます。
お小遣いをお手伝い制にするはよくない理由・デメリット
お小遣いをお手伝い制にした場合、よくないことやデメリットが4つあります。
この3つの理由をみていただければお手伝い制がよくないことがわかってもらえます。
お小遣いをお手伝い制にするのはよくない理由・デメリットその1:頑張ったご褒美としての報酬
子供が何か頑張ったり、特別なことがあったときのご褒美としてお小遣いや好きな物を買ってあげることは大賛成です。
また次も頑張ろうという気持ちになります。
しかし日常的な生活の中でのお手伝いに対してお小遣いをあげてしまうと、お小遣いを貰うためだけにお手伝いをするようになります。
本来は困っている人のお手伝いをしてあげることで、人の助けになって感謝される気持ちを学んでほしいという意味もあってお手伝い制を導入すると思います。
しかし、「お手伝いする=お小遣いを貰える」という図式が成り立ってしまうと裏を返せばお小遣いを貰えないのであればお手伝いしない子になってしまう可能性があります。
お小遣いをお手伝い制にするのはよくない理由・デメリットその2:報酬とお小遣いは別
お手伝い制を導入する理由に、何か仕事をしたこと報酬を得られるという体験をさせるという意見がありますが、報酬とお小遣いは別です。
非日常的なことや稀に発生する大仕事を手伝ってもらったら、単発の仕事として報酬をあげれば十分です。
このやり方でも、働くことや成果物を納品することで報酬が得られるという体験はしっかりできます。
むしろ非日常的なことや稀に発生することのほうが、仕事感があって子供の記憶に残ります。
あくまで報酬とお小遣いは別で考えましょう。
お小遣いをお手伝い制にするのはよくない理由・デメリットその3:お小遣いはあくまでお給料と同じ
お手伝い制にしてしまうと、お小遣いが積み上げ式になってしまいます。
お手伝いを頑張った期間はお小遣いをたくさんもらえて、逆にお手伝いを頑張らなかった期間はお小遣いを全然もれえません。
それの何が悪いのかと思うかもしれませんが、子供が小さいうちから決まった期間に決まったお小遣いを貰うことでお金の使い方を計画的に管理することができるようになります。
今月は500円、来月は1,000円、再来月は200円となってしまうと自分がいったい何円持っていて、欲しい物を買おうと思ったときに何か月お金を貯めればいいのかわからなくなってしまいます。
そうなると、目先の欲しい物だけに消費をするようになるためお金の使い方や貯め方にむらが出てしまいお金の正しい使い方や貯め方を覚えられなくなってしまいます。
やはりサラリーマンの給料と同じで、決まった期間に決まったお小遣いを与えることで、お金の計画的な使い方を身に付けることができます。
これは大人でもできていない人が大勢います。
子供と一緒に計画的なお金の管理のしかたを身に付けていきましょう。
お小遣いの正しいあげ方
お小遣いをお手伝い制にするのがよくない理由はわかっていただけたかと思います。
ではどのようにお小遣いをあげればいいのか悩んでしまいますよね。
そこは安心してください。
FP2級の僕がお金の教育にも繋がるお小遣いの正しいあげ方をご紹介します。
お小遣いの正しいあげ方ステップ1:お小遣いをあげる日を決める
先ほどお小遣いはお給料と同じとお伝えしましたが、お給料って毎月決まった日に振り込まれますよね。
お小遣いも毎月、もしくは毎週決まった日にあげるようにしましょう。
そうすることで、子供自身がいつ何円のお小遣いが貰えると認識できるようになるので、計画的なお金の使い方を学ぶことができる土台になります。
お小遣いの正しいあげ方ステップ2:お小遣いの金額を決める
お小遣いをあげる日を決めたら次はお小遣いの金額を決めましょう。
今の大人たちが子供の頃は、小学生であれば高くても500円ほどでしょうか。
当時より若干インフレが進んでいますので、500円で買える物もだいぶ変わってきました。
自分が子供の頃と比較しても金額をいくらに設定するか悩む方も多いと思いますが、小学1年生でも1か月1,000円ぐらいはあげるべきだです。
その理由は次のステップに秘密があります。
お小遣いの正しいあげ方ステップ3:お小遣いの使い方を決める
お小遣いの金額を決めたら、そのお小遣いをどういった使い方をするか一緒に考えます。
使い方というかお小遣いの配分ですね。
ここで3つのコインケースかお財布を用意します。
できればお金の貯まり具合がわかる、100均で売っている金種ごとに収納できるコインケースが望ましいですね。
なぜ3つ用意するの必要があるのかと言いますと、お小遣いを次の3つの使い方に配分するためです。
1、自分の為に使うお金
2、誰かの為に使うお金
3、自分の為に貯めるお金
1の自分の為に使うお金はそのままです。
自分が欲しいお菓子や物を買うために使うお小遣いとします。
2の誰かの為に使うお金は、自分の大切な人の誕生日、父の日、母の日、敬老の日などにプレゼントをあげるためのお小遣いとします。
全額を子供に払わせるのは難しいと思いますので、例えば敬老の日におじいちゃんに3,000円の洋服をプレゼントしようとしたときに、誰かの為に使うお金から200円を貰って残りは親が払います。
おじいちゃんへは○○ちゃんの自分のお小遣いから一緒に買ったよと渡してあげれば、おじいちゃんも子供も嬉しい敬老の日になります。
誰かの為に使うお金を日ごろから貯めておくことで、いざというときのプレゼント代として使うことができます。
他にも募金なども2のお金から使わせてみるのもいい経験になります。
最後に3の自分の為に貯めるお小遣いは、ゲームソフトや高価なおもちゃなどを買うための軍資金を貯めるための貯金です。
何か大きな物を買おうと決めたときに、目標金額まで計画的にお金を貯めることが身に付きます。
今すぐに買いたいものが無くても、いつか何か欲しいものが現れたときにすぐに買うことができるので貯金の大事さを感じることができます。
仮に1,000円のお小遣いをあげるとしたら、自分の為に使うお金300円、誰かの為に使うお金300円、自分の為に貯めるお金400円のように配分することができます。
この3つの配分をするにあたって、それなりの金額がなければお金が貯まる実感がないので最低でも1,000円ぐらにお小遣いに設定する必要があります。
お小遣いの正しいあげ方ステップ4:お小遣いを貰うために頑張ることを決める
お小遣いの配分が決まったところで次のステップです。
次のお小遣いを貰うために頑張る事を本人と一緒に決めます。
頑張ることはなんでもいいです。
勉強、習い事、お片付け、お手伝いなど2~3個ほど頑張ることを決めましょう。
そして、紙に書いて冷蔵庫や部屋のすぐ目に付くところに張り出しておきましょう。
サラリーマンも会社から与えられた業務や目標課題を達成したことの対価でお給料をもらっています。
一個一個のお手伝いで毎回お小遣いをあげるのではなく、1か月の目標を設定してそれを達成することでお小遣いが貰えるというスキームを構築しましょう。
お小遣いの正しいあげ方ステップ5:お小遣いを実際に使わせる
実際に本人にお金を使わせましょう。
自分のために使うお金の範囲内であれば色々と買い物をさせて、モノの価値を覚えさせていきましょう。
お小遣いを貰う前は、スーパーに行って欲しいお菓子をおねだりすれば親が買っていましたが、そういった物を本人のお小遣いから払わせてみましょう。
今まで欲しいお菓子を値段も気にせずおねだりしていた子が、身銭を切って買ったお菓子は金額が記憶に残りますのでそれぞれのお菓子の価値を学ぶことができます。
お小遣いをただ与えるだけではなく、お小遣いを使わせることも親の大事な役目です。
お小遣いの正しいあげ方ステップ6:次のお小遣いをあげるときに振り返りをする
最後のステップです。
次のお小遣いをあげる日がきたらステップ4で決めた目標に対しての結果を本人から報告してもらいます。
しっかり目標通りに頑張れたのであればいっぱい褒めてあげてましょう。
そしてお小遣いを渡すときに次に頑張る目標を設定します。
もし本人や親からみて頑張れなてかった部分があったら、お小遣いを少しだけ減額しましょう。
約束した目標が頑張れなかったらお小遣いが少なくなってしまうことは、サラリーマンの減給や降格と同じです。
そういったことも学びつつ、次はどうしたら目標が達成できるか一緒に考えてあげましょう。
目標を決めること、決めた目標を守ること、目標に対しての振り返りをする、結果を評価すること、どれも社会人にとって必須級のスキルです。
このサイクルを子供の頃からお小遣いを通して学ぶことで、子供が独り立ちしても計画的なお金の使い方や仕事とお給料の関係を自然に身に付けることができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
お小遣いをお手伝い制にするのはよくないことがわかっていただけたかと思います。
もちろんお小遣いをお手伝い制にすることはデメリットばかりではありませんので、お子様の年齢や性格に合わせて臨機応変に変えていくことが重要です。
お小遣いの使い方やお金の価値がわかるようになってきたら、お小遣いを固定費制にして本人に管理させていくことがお金の教育にも繋がりますので、是非実践してみてください。
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