皆さんはフィリップフィッシャーという偉大な投資家をご存じでしょうか。
投資家の中ではフィリップフィッシャーの15の質問と言えば有名だと思います。
今回はフィリップフィッシャーはどんな人だったのか、生い立ちや投資にまつわるエピソードを紹介したいと思います。
昔の投資家と侮ることなかれ、フィリップフィッシャーの投資家としての生涯を調べることで今現在の相場でも十分活用できる考え方を学ぶことができます。
投資の神、ウォーレンバフェットにも影響を与えたフィリップフィッシャーは成長投資の父と呼ばれています。
フィリップフィッシャーの生い立ち
フィリップ・アーサー・フィッシャー(Philip Arthur Fisher)は、1907年9月8日にアイオワ州に生まれました。
父親は投資家で幼少期から投資の世界に触れていました。
フィッシャーはスタンフォード大学で物理学と数学を学び、卒業後はニューヨークで証券会社のHaskell & Co.で働き始めました。
その後、1931年には父親が設立した投資会社、Fisher & Co.に参加し、同社を率いるようになりました。
フィッシャーは投資家として成功を収め、1958年には、自身の著書『Common Stocks and Uncommon Profits』を出版し、投資家に広く読まれるようになりました。
この本では長期的な視点で企業を分析する手法や、競争優位性を持つ企業を見つけるための15の質問などが紹介されています。
フィリップフィッシャーの投資手法とは
フィッシャーは長期的な視点で企業価値を評価し、成長性が高く安定したキャッシュフローを持つ企業に投資することを重視する投資家として知られています。
彼は投資家が銘柄選びをする際に、以下のようなポイントを重視することを提唱しています。
健全な財務状況:企業が強いキャッシュフローを持ち、負債を適切に管理していることが重要です。
優れたビジネスモデル:企業が長期的に競争優位性を持ち、市場を席巻できるビジネスモデルを持っていることが重要です。
優れた経営陣:企業の経営陣が賢明で責任感があり、顧客や株主の利益を最優先に考えることが重要です。
成長性:企業が長期的に成長し続けることができる市場や業界に存在していることが重要です。
バリュエーション:企業の株式が適正なバリュエーションで取引されていることが重要です。
これらのポイントに基づき、フィッシャーは、銘柄選びに時間をかけ、慎重に選んだ企業に集中投資することで、長期的な資産形成を目指します。
また、彼はポートフォリオに多様性を持たせることが重要であると考えています。
フィッシャーは多くの成功した投資家を指導し、ウォーレン・バフェットなどの影響を受けた投資家にも影響を与えました。
彼は1984年に亡くなるまで投資アドバイザーとしての仕事を続け、長期的な視点で投資することの重要性を訴え続けました。
フィリップフィッシャーの15の質問とは
フィリップ・フィッシャーが提唱した「フィッシャーの15の質問(Fisher’s 15 questions)」は、投資家が銘柄選びをする際に、企業の競争優位性や成長性を評価するために用いる質問のことです。
以下にフィッシャーの15の質問を示します。
企業は将来的に市場を席巻することができる競争優位性を持っているか?
企業の事業モデルは将来的に市場を席巻することができるものか?
企業は市場や業界のトレンドを理解しておりこれに対応することができるか?
企業は市場や業界の中でどのような位置づけにあるか?
企業の経営陣は優れた経営者であり経営方針を実行することができるか?
企業の経営陣は株主や顧客の利益を最優先に考えているか?
企業は常に革新的な商品やサービスを提供することができるか?
企業は長期的な視点で事業戦略を構築しているか?
企業は資金調達のために常に市場にアクセスすることができるか?
企業の競合他社と比較した場合企業は優れた財務状況を持っているか?
企業は業界全体の成長率を上回る成長率を持っているか?
企業は将来的に投資家に高いリターンを提供することができるか?
企業は持続可能な利益を生み出すことができるか?
企業は投資家が関心を持つ投資先として十分魅力的なものであるか?
企業の現在の株式価格は適正な評価であるか?
ウォーレンバフェットにも影響を与えた?
フィリップ・フィッシャーの投資手法や哲学は、ウォーレン・バフェットにも影響を与えたとされています。
バフェットはフィッシャーの著書『株式投資の15の原則』を読み、その15の質問を自身の投資哲学に取り入れたと述べています。
バフェットは長期的な視点で競争優位性のある企業に投資することを重視し、自身の投資哲学の基盤となる考え方をフィッシャーの教えから得たと語っています。
また、フィッシャーと同様に企業価値を評価する方法についても、影響を受けたとされています。
バフェットは企業の現在価値と将来の現金流を評価し、その企業の本質的な価値を算出する方法を用いて、企業の投資価値を評価しています。
この方法はフィッシャーが提唱したビジネスモデルの理解や競争優位性の分析に通じるものがあるとされています。
バフェットはフィッシャーの影響を受けた投資家の一人であり、フィッシャーが提唱した投資哲学や手法が現在でも多くの投資家によって実践されていることから、その影響の大きさがうかがえます。
まとめ
フィリップフィッシャーのことについてだいぶ詳しくなっと思います。
フィリップフィッシャーの15の質問にYESと答えられる企業があれば間違いなく買いです。
自分なりに質問に対する答えを見つけるもよし、実際にIRに問い合わせるもよしです。
一番重要なことはその銘柄の本質をしっかり理解して投資することだと思います。
フィリップフィッシャーの15の質問を参考に銘柄選定をしてみてはいかがでしょうか。
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